今回もレンダラにVueを使った説明だが、アンチエイリアス性能の弱いレンダラー全般に有効な方法である。私の手持ちのCGソフトで
は、Vue、Shadeあたりで大活躍する方法だ。
Vueによるレンダリング画像はアンチエイリアスの性能が悪く、どうしてもジャギーが目立ってしまう。しかし比較的簡単に、しかもレン
ダリング設定を上げるより高速に処理する方法はあるのだ。
答えは外部の画像加工ソフトを使用する事。ここでは
href="https://3dcg.tvbok.com/2007/02/virtualdubmod_1.html">VirtualDubModが
有効な働きをしてくれる事を説明する。
本題に入る前に、まず以前アップした画像の一部を見て欲しい。
Vueのレンダリングを考える-グローバルイルミネーション編1でアップした画像である。
src="https://img.tvbok.com/3/070203/341d14bf.jpg"
alt="レンダ比較070131-1" />
1から順に説明していくと、オブジェクトアンチエイリアスのサブレイ数、しきい値が
- 9X9-85%、........................外部での画像処理無し(5分24秒)
- ファイナル(実質3X9-40%)...外部での画像処理無し(27秒)
- 1X1-10%、........................外部で縦横とも1/2に縮小(3分15秒)
- プレビュー(エイリアス無し)、...外部で縦横とも1/3に縮小(1分1秒)
(時間も一応書いたが、上記の場合、他の条件も変えながらレンダリングしているので参考にならない。私個人の覚書のために書いてあるだけである)
今回は影のつき具合は無視して欲しい。注目すべきは、エッジはどの画像が一番きれいか、である。
3番目、アンチエイリアスの設定で1X1、10%にしたものが一番きれいに仕上がっているのがわかるだろうか?
src="https://img.tvbok.com/3/070203/d5aef8aa.jpg"
alt="レンダ比較070131-2" />
▲歩道あたりをアップにしてもこの通り。3番目のジャギーの少なさ、テクスチャの美しさは郡を抜いている。4番目のプレビューレンダリング(アンチエイリ
アス無し)もサブレイ数9X9の1番目と同等までジャギーは減っているのが解るだろう。
いやいや、ちょっと待て。
href="https://3dcg.tvbok.com/2007/02/vue1.html">Vueの
レンダリングを考える-アンチエイリアス編1で比較した画像はそんな結果になっていなかった筈だ。
src="https://img.tvbok.com/3/070203/db4a545e.jpg"
alt="レンダ比較070131-3" />
▲Vueのレンダリングを考える-アンチエイリアス編1でアップした画像の一部。
上から順に
- ファイナル、外部での画像処理無し
- 1X1-10%、外部で縦横とも1/2に縮小
- エイリアス無し、外部で縦横とも1/3に縮小
で処理している。やっぱりこの実験では1/3まで縮小しても「ファイナル」設定程度にしかキレイにならないではないか?違いはどこにあるの?
答えは「後から処理をしたソフトが違うから」(なんじゃそりゃ!って声が聞こえてきそう(´Д`;)
上の市街地オブジェクトはVirtualDubModでリサイズ、下の箱オブジェクトはPhotoshopでリサイズしているのだ。
Photoshopは云わずと知れた写真加工ソフトの定番というか、標準ソフトであり色々高機能。だが、リサイズの際のサンプリング方
法は「二アレストネイバー」、「バイリニア」、「バイキュービック」の3種類しかない。
しかし
VirtualDubModには「Lanczos3」
と云うリサイズ方が標準で装備されており、これを使うと上の市街地画像の結果のようになる。サンプリング数1X1のアンチエイリアス画像を1/2に縮小す
る辺りから、非常に良い結果が得られる。
私の感覚では動画を作る際はアンチエイリアスで1X1~2X2程度で縦横とも1.5~2倍の大きさでレンダリング、その後
VirtualDubModで縮小するのが良いと思う。
勿論素材や動きの激しさにより、プレビュー品質で十分だったり、その逆だったりするワケだが。