ネットで噂は何度も聞いていた。
『Poserの外部レンダラとして、Carraraが大変優秀である』事を。
今までなかなか購入に踏み切れなかったが、2007年1月のDAZのセールでとうとう購入してしまった。プラチナクラブの割引もあって、
・Carrara5.1Std・・・・約70ドル
・TransPoser2・・・・約7ドル
と、約8割引き価格で購入。かなりのお得感にとうとう手が出てしまった、と言うのが本当の所である。
CarraraでざっくりとGIレンダしてみた。
▲クリックで拡大
Carraraについて何も分かっていない状態でもこのレベルのレンダリングは可能。
モデルはVicky3、背景は今回のDAZ March Maddnessでとうとう購入したThe Backstreets。The Backstreets、スゲエ良い出来。もっと早く買っておくんだった。
いきなり英語版と言う事で、ある程度の苦戦は覚悟していたが、予想外の所でも苦戦中だ。現時点では全然使いこなせていないが、良い点、悪い点をまとめて見る事にした。
Carraraの優れている点の紹介
いきなり悪い所から挙げて行っても仕方ないので良い所から挙げて行く。
補足メモ
- Poserとの連携を考えた場合の話がメインになるので、『早い』、『綺麗』、『優れている』等の比較対象はPoser、Vue、Shadeあたりとなる。
- 以下はネット上のアチコチで見かける情報とほぼ同じになると思う。何にせよ、Carraraを手放せなくなる人の気持が良く解った。
レンダリングが早い
これが一番良く聞く話だったが、まさにその通り。
Poser,Vue,Shadeの中で一番高速なVueよりも、レンダ設定や対象オブジェクトによっては 2倍以上高速にレンダリング出来る。ちょっとビックリするレベルだ。
他に気づいた点として、
- メインで使用しているAthlon64X2 (2.4Ghz , mem 2GB)機の場合、動画用にGIの設定を詰めて行くと、Vue6との間でレンダリング速度に殆ど差は無くなる。
- サブPCのPemM(1.6Ghz , mem 512MB)機に同じ設定を渡してやるとCarrara5.1の方が1.5倍程度早い。
- テストレンダリングする分には、Vue6ではOpenGLによるプレビューレンダが可能になった分、ややVueに軍配あり。
- CarraraのGIは、バックグラウンドにHDRを使用し、IndirectLightを無効にした場合、信じられない速度を出す。設定を詰めれば、Vueと比較しても標準大気設定と同等の速度まで出せる。
がある。
ソフトシャドウが優秀
レイトレースの影をソフトに設定すると、大抵のレンダラは速度が激減する。仕方ないのでシャドウマップを使用する、と言うのが当たり前だと思っていたが、Carraraのソフトシャドウはそんなに速度が落ちない。
動画をレンダリングする際の選択肢にソフトシャドウを加えられる。とても嬉しい。
シャドウマップもかなりの精度を持っていて十分使えるが、動画にしてみるとやはりチラツキが発生する。動画の場合はやはり基本はレイトレースシャドウである。
被写界深度効果が優秀
いわゆるカメラのボケである。
こちらは残念ながらレイトレースを使うとかなり速度は落ちる。しかし、擬似的なボカシ効果がそれなりに優秀で、他ソフトに比べ少しの時間でかなり綺麗なボカシ効果が得られる。
その他全般的
他、サブディビジョン、SSS、ディスプレイスメント、物理演算、パーティクル効果、ボーン組み込み、ボユメトリック雲等、今時の3DCGソフトに求められる物で基本的な部分は大抵備えている。
使ってみての感想としては、2万円台で購入出来る3DCGソフトとしては、とても優秀なモノである。と言いたい所。しかし使ってみて残念に思った部分、良く解らない部分もそれなりに存在した。
次項目でその辺を書いてみたいと思う。
→ Carrara5.1stdを使って見た2