『Poserでの操作を、少しでも快適に行おう』と、色々試して、現在使っている方法を紹介する。

■普通はTrackingを変更する
Poserで、Vicky3等の重いフィギュアを扱う際、通常はTrackingを変更して作動を軽くする。
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Trackingの変更。『Box』か『Fast』を選択すればフィギュアは箱人間に変わり、作動は軽くなる。
まあ、誰でもやっている、当たり前の方法だ。
静止画を作りたい場合は、コレがお手軽だし十分有効な手段だ。

■Box Trackingは解りにくい
しかしこの箱人間、軽いのは良いが 間接部分の詳細が判断できず、ポリゴンの破綻も想像しにくい欠点があり、アニメーションを作る作業には向かない。
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Vicky3があぐらをかいている所。そうとう想像力豊かでないと
この状態でのアニメーション製作作業は効率悪い。


「慣れてしまえば良い」と言ってしまえばそれまでだが、アニメーションを作りたい場合に、この箱人間でモーションを確認するのは、私にはチョット無理であった。
かと言ってTrackingFull』で作業すると、フィギュア2体程度で作業は限界になってしまう。


■同じボーンのローポリキャラを用意してやる
何か良い手は無いかと色々考えたり検索したりしたが、結局、それなりに手間暇かけて自分でローポリキャラを作るのがベストだと言う結論に達した。
このブログ作った大きな目的の一つはこのフィギュアの紹介だったのだ。

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こんなの作った。SuperLowREZ Vicky3、略してSLRV3と名付けた。
上と同じポーズを、製作したローポリVicky3フィギュアに適用。
これなら作動も軽いしポーズの確認も出来る。
ポリゴンの破綻もかなりの確立で予想が付くようになった。


まず初めに、上記フィギュアでアニメーションを作り、ポーズファイルを保存。
その後目的のフィギュアにアニメーションポーズを適用させる事によって、作業効率は大幅に上がった。
また、これなら低スペックのマシンでも5~6体のV3系フィギュアを使ってのアニメーション製作も可能である。

手と足はVicky3RRのモノをそのまま流用している。手足は他の部位に比べ正確な動きが必要だった為、この方が効率が良いのだ。

■SuperLowREZ V3、M3を配布して見ることにした。

配布ページはコチラ
さてさて、こんなポンコツフィギュア、欲しがる人が どれ位いるのか不明だが、個人的には大活躍している便利フィギュアなので、当ブログにて配布する事にした。

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V3RRと配布するSLRV3を並べてレンダリングしてみた。
同じポーズの筈だが、股間の隙間に注目。時々コレくらい差が出る。今の所原因不明だが、
特に問題ないのでそのまま使っている。(^_^;

上レンダリング図は実際に配布するフィギュアであるが、色々考えて、配布にあたり手と足を単純な箱ポリゴンにした。完全にDAZと同じデータじゃないと意味ないし、軽くするなら思いっきり軽くしようと言う考えと、さすがにDAZフィギュアのポリゴンそのものを含んだフィギュアを配布するのはマズイだろうと判断したからだ。

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手足簡略化に伴い、Hand以下の子Boneの数を減らし、上図の様にした。
コレはコレで、Poseファイル、BVHファイルを作る際にBoneが少ない分、
操作効率が上がったりファイルが小さくなったりで便利になりそうだ。



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SLRV3とV3を重ねて見ると、こんなカンジ。

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同じくSLRM3とM3を重ねるとこんなカンジ。

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こちらも意味無くSLRM3とM3RRを並べたレンダリング図

とりあえず、Vicky3RRと比較して、どれ位軽くなっているか比較。

前回と同じ実験だが、一応条件、方法を書く:
 ・下表のフィギュア一体よびだす。
 ・フィギュア全身が写る様カメラ位置を調整する。カメラ位置記憶
 ・BVHファイルを適用。
 ・アニメーションのスキップフレームをOFFに。
 ・再生時間を計測。

適用したBVHファイルはMIKOTOに同梱されている『dance01.bvh』から200フレーム。
カメラ位置、プレビューサイズ、プレビュー品質等、フィギュア以外の条件は全て統一してある。
  フィギュア  時間
 Vicky3.0 RR  21s
 SLRV3 配布版   3.3s
環境:PentiumM1.6Ghz、512MB、Intel915GM、Poser7E

7倍~8倍の高速化、軽量化成功。OpenGLが60FPSまでで、もっと早くなっている可能性もある。