Poserを使用する際、フィギュア操作を少しでも作動を軽くしたい場合に効果がある小技 (というかフィギュアの改造方法) の紹介です。
※公開時点(2007年)ですでに大きな効果はなくなっているので注意。

はじめに

フィギュアの改造方法は、6回にわたって紹介しています。

このページは、まずは簡単に実行できるものから紹介しています。

注意書き (追記)

最近のPCでは、思ったほど効果が出ない場合が多いです。

このページ含め一連の更新で紹介している方法は、古いPCならばそれなりに効果はあったのですが、上リンク先で行った検証では「フィギュア操作」の軽量化にはあまり貢献しない、という結果が出てしまいました。
※透明部分のマテリアルを削除する分、レンダリング速度には大きな効果が期待できます。

その他の注意事項


その1: 簡易的な方法でマテリアルを軽くする

まずは簡単に行えるものの紹介。

フィギュア全体のマテリアルを削除すると、その分メモリの負担がなくなり、ポージングの際の操作が幾分軽くなります。
(ポージングが終了した後、ポーズデータを保存し、テクスチャの付いたフィギュアを再度呼び出してポーズ適用、レンダリングします)

プレーンなマテリアルを作ります。
mat01.jpg
マテリアルルームにて、SkinHeadでもSkinTorsoでも、何処でも良いので、まずは上のような「何のノードも接続しないマテリアル」を作ります。

作成したマテリアルで、以下操作を行います。
fig01.jpg
▲『PoserSurface』上で右クリック、『Apply to All...』を選択する

フィギュアは単色のプレーンな状態になりますが、UIの作動は多少軽くなります。マテリアルが沢山登録してあるVicky3系のフィギュアでは効果絶大です。

デメリットなど

その2: 無理矢理マテリアル数を減らす

こちらは少し手間のかかる手順です。
メタセコイヤ等の外部モデラーを使い、いらないマテリアルやポリゴン、モーフデータを削除してやると、フィギュアによってはその後のポージングの作業効率がアップします。

m3mRR.jpg
V3系のフィギュアなどでは、首から下は同じテクスチャマップを使用しているのにマテリアル設定は胴、手、足、爪等と細かく分かれています。
この部分を全て、同一マテリアルに設定してしまいます。

別テクスチャを当てたい時などの融通性には欠けますが、「ポージング用もしくは遠影用」と割り切って作成・保存してしまえば、かなりのシーンで応用が効く、なかなか有効な技になります。
fig02.jpg
▲クリックで拡大
この図の場合、マテリアルを約1/4にしています。
細かい作り方は別エントリで紹介しています。
【軽量化】Poserフィギュアを改造しよう1

改造後のデータの一例

以下は、M3RRのまつ毛、虹彩、涙腺部分などを削除しアップでレンダしたもの。
m3mrr2.jpg
▲クリックで拡大
アップで使用しないケースで利用する場合であれば、まつげや瞳の虹彩部分など、ポリゴン、マテリアル両方削除しても問題はありません。透明部分を削る事が効果的なのか、シーン製作時、レンダリング時、両方でかなり高速化に貢献してくれます。

とりあえず、私的にはコレくらいまでならアップでも十分使えると思うのですがどうでしょうか?
(※ただしちょっと削りすぎて顔のモーフが効かなくなってしまっていいます。)

データの削り方については、次回更新以降で解説しています。
【軽量化】Poserフィギュアを改造しよう1